SYSTEM OF HOSPITAL NO.2〜informed consent〜



      「informed consent」
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「治療に関する医療従事者の十分な説明と患者の同意」

医療業界で、「informed consent」とは、
「治療に関する医療従事者の十分な説明と患者の同意」という意味です。

一般的には、医師から患者やその家族に伝えられる治療方針の説明です。

私が勤務する病院では、
conferenceの内容を医師がまとめ、
その内容を患者家族や患者本人に説明しています。

そこでは、
「どんな病気なのか」
「どのような症状が出ているのか」
「どんな治療が必要なのか」
「どのくらいの期間がかかるのか」
「その治療方法にどんな効果があるのか、また、どんなリスクがあるのか」
「今後の生活状況の見通しはどうなのか」 

などについて説明がなされます。

こうした治療方針の説明に加え、
患者本人や患者家族が「どのような選択をしたいか」をふまえたうえで、
最終的な治療方針が決定します。

その「治療方針の決定」は、
決して、医学の権威による無機質な押しつけではなく
患者やその周囲の人間の、生活・暮らし・価値観を
再構築しながら、繋ぎ合わせていく有機的な過程なのです。

こうした「informed consent」は、
医師に限らず、看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など
コメディカルスタッフも、それぞれの専門性を生かしながら行っています。

実際の現場では、
「informed consent」の過程や結果として、様々な問題も発生してきますが、
その話は、またの機会にしたいと思います。

患者の人生を想像し、生活と暮らしを創造していくことは
一筋縄ではいかないものだということを日々、痛感させられますが、
それを解決していくことが、医療従事者としての「やりがい」でもあります。

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